編集後記


 久しぶりの大型台風で,準備に追われましたが,実際には鹿児島の被害はあまりなく安堵しました。しかし,台風と離れた地域で土砂崩れや洪水で甚大な被害を引き起こし,自然の脅威を再確認した気がします。
 今回は緑陰随筆特集ということで,多くの方々からご寄稿いただきました。ありがとうございます。
 論説と話題では「医師会病院の自立再建が可能か?」と猪鹿倉会長が論説されています。開院前には「市医師会員皆で,会員のための病院を建てよう。会員皆で創ろう」と立ち上げられましたが,この30年間の医療界の大きな変動の波にのまれ,変革を求められております。会員からの紹介を原則受け,院内の改善を行い努力し,会員の先生方のご紹介をお願いするばかりです。よろしくお願いいたします。
 豊岡地域の救急医療先進地視察のご報告をいただいております。ドクターヘリ,ドクターカーの運用を中心に,大変有意義な視察内容をご報告いただきました。
 緑陰随筆特集では,まず「冷涼な空間」で,マイナスイオンをいっぱい浴びたような爽快感を感じられるのではないでしょうか。「検体測定室に関するガイドライン」の制定などについてご寄稿いただき,再確認させていただきました。「医師法第21条は医療事故の規定ではない」では,警察への届け出は「外表異状」によることが医療事故調査制度の根幹とされることを強調され,今後我々も熟知していかなければならないと感じました。「鹿児島大学大学院保健学研究科での助産師養成」では,この少子化での母子保健を支える助産学コースについてご紹介いただきました。素晴らしい志を持った4人の学生の方々に期待したいと思います。「自由人閑話(U)」では,すてきな写真を交えながら思いを語っていただきました。「鹿児島大学の人材養成」についてご寄稿いただきました。この地域性を生かし,グローバル化教育を受け,素晴らしい人材がこの鹿児島から地域に貢献し,世界に羽ばたけるよう期待いたします。「ほのかにまよふ萩往還路」迷いながらも,ほぼ目標達成された140kmの完踏をご報告いただきました。「本格的な高齢化社会における安全・安心の確保について」では高齢者の交通事故防止策やうそ電話被害防止対策についてご報告いただきました。『「健やかに暮らせる 安全で安心なまち」鹿児島市の実現をめざして』では,福岡の有床診療所火災について詳細な概況と被害拡大の要因,その火災を教訓とした国の対応と火災予防対策の在り方をご寄稿いただきました。明日は我が身と思い,個々対策しなければいけないと感じます。「病院・病床機能分化と地域連携」では2025年問題をとりあげ,今後の鹿児島での医療連携・地域連携についてご寄稿いただき,日本医療マネジメント学会についてアナウンスがありました。
 全部ご紹介できないのが残念ですが,ぜひ皆様お読みください。
 鹿児島市医師会新会館建築工事進捗報告ですが,台風の影響もなく順調なようです。
 医師会病院だよりとして,7月5日に開催された医師会病院開設30周年記念行事について紹介させていただきました。多数のご参加ありがとうございました。また,薬剤部,栄養管理室からも現在の状況などの報告もさせていただきました。
 リレー随筆ではワールドカップ開催前の予測等を含め書いていただきました。結果がわかっている今読ませていただくと面白いですね。
 梅雨も明け,夏本番です。医者の不養生とならぬようビールもほどほどに頑張りたいと思います。

                                   (編集委員 中村佐知子
                                           
                                              

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