随筆・その他

切手が語る医学(124)

【医学者・哲学者・科学者アヴィケンナ】


                        中央区・城山支部
                         (高見馬場リハビリテーション病院)  古庄 弘典


 ラテン名アヴィケンナ(イブン=スィーナー)(980〜1037)はペルシアを代表する知識人で,幼い頃からあらゆる分野の学問に天分を発揮し,10歳でコーランを暗誦し,16歳で医学を修め,サーマーン朝の君主の治療に当たった。
 しかしサーマーン朝が滅亡後放浪の旅に出てその後イスファハーンに移り住み,君主の庇護を受ける。君主に同行しハマダーンへ向かう途中57歳で生涯を終えた。
 哲学者としての「治癒の書」は膨大な知識を集めた百科事典である。医学者として,ヒポクラテスやガレノスを参考にして「医学典範」を著した。
 2005年にフランスとタジキスタンから切手が発行された。



フランス(2005年)
イブン=スィーナー
タジキスタン(2005年)(6種)同図案で額面に差
哲学者・医者イブン=スィーナーの肖像



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