=== 年頭のあいさつ ===

年  頭  挨  拶
鹿児島市薬剤師会 会長

     原   浩 一
 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 鹿児島市医師会の先生方におかれましては,ご家族おそろいで希望に満ちた新年をお迎えになられたことと思います。また,先生方には我々会員が,日々大変お世話になっていることに心から感謝申し上げます。
 さて,昨年は政権が交代し,鳩山,菅政権の舵取りで内閣が始まりましたが,多くの試練の連続でありました。菅総理の苦悩に満ちた顔,判断に迷う姿が痛々しく感じる次第であります。それに比べて,チリの鉱山の落盤事故で,地下700メートルに閉じ込められた33人を束ねた現場監督のウルスアさんは立派でありました。地中では,絶望からいろいろな葛藤があったことでしょう。食事を含め,役割分担やグループ分けでの生活様式まで管理できた手腕は見事なものであったと敬服いたします。最後までお互いの心を一つにして脱出まで執念を燃やし続けられたことが生還へ繋がったのでしょう。このリーダーシップこそが,現政権に必要な気が致します。
 また,北海道大学の鈴木 章博士と,米パデュー大学の根岸英一博士がノーベル賞を受賞されました。社会が疲弊して行く中で,研究部門が発展して行く様はこれからの日本に夢と大きな力を与えてくれます。中国では初めてノーベル受賞者が出ましたが,皮肉にも獄中の人でありました。平和賞そのものが,紛争中の国から受賞されることが多いため仕方がないことではありましたが,素直に喜べなかった中国政府は気の毒でありました。
 私ども薬剤師会におきましては,大学薬学部が4年から6年修学になり,5年生では病院で11週間,薬局で11週間の実務実習を義務付けられました。病院実習では医師会の先生方にも大変お世話になっているところです。鹿児島市内でも70軒の薬局が受け入れており,薬剤師として様々な知識を身につけてほしいと,将来の金の卵の面倒を見ているところであります。そしてここ2年間は,新卒がないために薬剤師の求人もままならない状況であります。この少ない薬剤師の中で,学生を受け入れ,我々も努力しているところであります。
 昨年の参議院選挙では,われわれはやっと一人の議員を送ることが出来ました。しかし,政治に頼っても一向に前に進みません。患者の立場に立った,医療の改革を足元から進めて参りたいものです。そのためにも,先生方の御指導の下,力を合わせて市民の医療のために貢献して参りたいと思っております。
 最後になりますが,先生方の益々のご健康と,ご活躍を御祈念申し上げて新年の挨拶とさせていただきます。




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