=== 新春随筆 ===
新春随筆特集号への応募詠草
沓 冠 折 句 (くつかぶりおりく) の 試 み 十 首
|
|
|
うつつにか方便(たどき)を知らん人けなげ常しへに恋ひ酔ひ痴れむとす
(歌人よ歓迎す)
霧島のふとき紗羅(しゃら)の樹祈(ね)ぎごとは有漏(うろ)の花びら水に散らすべし
(貴船宇美の木原氏)
緑子と奴を乗せし飛行機ゆ出づれば消ぬべうこれぞ生死
(宮英子と柊二)
咲く花か我がうからよりやさしき子悲しみて来じ揺れ動くまま
(さわやかゆかり小島)
栗・茸・桃と人参おだにおだ呼びかけて植うみな雲のした
(雲を詠み込んだ歌)
これ団子粋(だんごすい)を集めし紅葉(もみぢ)の間墨絵にて書きしかぢめの昆布
(コスモス鹿児島支部)
寒さ避け暮らしたるらむ楽にとり自浄のきはまとまりて行く
(桜島煙はく)
慎ましさ歴然と欠け付くとなん礼節無き子偶語消ぬべう
(徒然草兼好)
このわらひ苦界生まれさ舞姫(ぶき)多いしづかに泣くは現世の態度
(国分重久岩戸)
春の夜は羅衣と襤褸(らんる)を悔いあらじちちははかしこいと鮮やけし
(原口巌事故死)

|
このサイトの文章、画像などを許可なく保存、転載する事を禁止します。
(C)Kagoshima City Medical Association 2011 |