編集後記

◆寒い日もありましたが、今年は大雪も降らず、地球温暖化を感じさせる暖冬でした。春の便りも聞かれるようになり、自然界は確実に春に向かってゆくようです。しかし人間社会は百年に一度といわれる不況の真っ只中で、経済状況は悪化するばかりです。しかし医療・福祉は国民のための最重要施策です。くれぐれも経済状況による削減のあおりを食らわないようにと願います。国会のねじれ現象やドタバタ劇など様々な問題が起こり、国民の目がそちらに向けられていますが、政治が変な方向に向かわないようにしっかりと監視してゆくことが大事かと思います。
◆誌上ギャラリーは伊敷支部の馬場國昭先生による昭和火口からの爆発を捉えた写真です。平穏なように見える桜島も地底には計り知れないエネルギーを蓄えており、次の大噴火がいつ来るか分からない状況です。いつまでもこの平穏が続いてくれることはありません。そのときに備えて桜島火山爆発総合訓練が行われています。
◆随筆・その他では、鮫島 潤先生から兵隊の頃の思い出をつづっていただきました。山椒は小粒でもぴりりと辛いとは先生のための言葉と思います。また、いつもながら楽しいお話をありがとうございます。郡元支部の山口幸一先生よりパソコンの自作と題してご寄稿いただきました。小生もパソコンをいじりますが、なかなか奥が深い趣味です。出来なかったことが可能になるときの感動があります。昔、プラモデルをいじっていた頃の思い出がよみがえります。
◆学術では鹿児島医療センターの中島 均先生によるレーザー冠動脈形成術についてご報告いただきました。冠動脈疾患の治療は病型ごとにきめ細かな配慮が必要なことをお示しくださいました。先進医療の指定で、限られた施設のみで行われている手技のようですが、一般医にも大変役立つ内容です。有り難うございます。
◆リレー随筆は谷山支部の児玉太郎先生よりご寄稿いただきました。谷山支部では夜討ち朝駆けでゴルフの特訓をされる先生もいらっしゃるとお聞きしています。それで昨今の支部ゴルフのレベルの高さ、納得いたしました。今年も親善ゴルフ、頑張ってください。また、他の支部として谷山支部を見習いたいと思います。
◆鹿児島大学の旧第一外科から三人の教授が誕生しました。外科の入局者が減少しこの先心配なのですが、若き医学徒にも魅力的な教室を作っていただきたいと思います。三人の先生方、頑張って下さい。
◆論説と話題では宇根文穗理事より鹿児島市医師会臨床検査センター再建に向けての取り組みの報告です。現在のところ検査センターの収支状況はなかなか改善せずにいます。しかし医師会検査センターが他の民間ラボと競合することにより、全体の検査料率が低い水準で抑えられるという側面もあります。経営努力によるさらなるコストの削減と利用の増加で医師会検査センターが存続することは会員全体の利益になります。会員の諸先生方のご協力とご理解をお願いします。

                                        (副編集委員長 年永 隆一



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