先日、知人の法要に出席する機会がありました。七七忌と案内にありましたので、浅学の私は亡くなられてからもうそんなに経ったのかと思っておりましたが、七回目の七日との意味で四九日のことでした。久しぶりにお経を聞き、またお坊さんのお話を伺いました。お経とは釈迦の教えである事は知っていましたが、釈迦の入滅後、教えを正しく伝えるために、弟子たちが経典編集の集会を開き、経典整理をしたものだそうです。聖書と同じで、釈迦の死後に書かれたものですからいろんな解釈があるそうです。法要の後、ふだんはあまりお会いする機会のない方々とゆっくりと食事をしながら話をすることができ、故人の交友の広さに感謝しつつご冥福を祈りました。
「誌上ギャラリー」はひまわりです。ひまわりというとやはり映画、女優はソフィア・ローレンです。中学生の頃、この映画をみながら大人の女性にあこがれたことを思い出します。
「論説と話題」には年永先生よりドクターヘリと救急医療体制について投稿をいただきました。離島をかかえる鹿児島県では救急医療体制の充実がもとめられています。救急センター当直をしていて救急体制の総合的なシステムが整備されていないことを実感しています。昨年は飛行時間30分の種子島からのヘリ搬送手続きに2〜3時間かかりました。行政を初めとした県全体での対策が望まれます。
「医療トピックス」には市医師会病院の高橋先生に、話題の硫化水素中毒について早速まとめていただきました。周囲の人まで巻き添えになる硫化水素、どうにか規制はできないものでしょうか。治療の機会がないことを祈ります。
「学術」には香川大学 西山先生よりアルドステロンブロッカーについてのお話をまとめていただきました。日常使用している薬物でもまだまだ解明されていない薬理作用があるのだということを教えられました。
「随筆・その他」の「切手が語る医学」では古庄先生よりシリア、タイ、マレーシアなどの歯をテーマにした珍しい切手を紹介していただきました。
また、松下先生よりエジプト再訪のお話、脇丸先生よりユメのお話、鮫島先生より船旅のお話をいただきました。どのお話からも悠々とした先生方の生活がうらやましく思えました。藪 閑人先生からは「六月」と題して素晴らしい詩を紹介していただきました。私にも詩のこころがあればもう少し優雅に暮らせるのでしょうが。
「各種報告」の中に第33回親善ゴルフ大会の優勝者、川畑先生、入來先生、脇丸先生の優勝のご挨拶があります。優勝、一等賞はやはりいいものです。皆様のお喜びの気持ちが伝わってきます。平成20年度救急医療先進地視察の報告を有村先生、年永先生よりいただきました。阪神大震災を経験された神戸地域の救急体制はとても参考になります。桜島を目の前にし、また台風も多く、8.6水害も経験している鹿児島では現状は如何なものでしょう。先進地域を参考に鹿児島の救急医療の現状分析が必要と思われました。
「訃報」伊東祐元先生ご逝去に鹿島会長より弔辞をいただきました。伊東先生のご冥福をお祈りいたします。
「鹿市医郷壇」の兼題は「浴衣」。やっぱり似合うのは若い娘さんでしょう。色気のある句がみられます。
「お知らせ」で学術講演会の案内があります。今月は13もの講演会が予定されているようです。関連の会にご出席ください。
もうすぐ梅雨もあけ暑い夏がやってきますが、救急医療の活躍するような水害や被害がなく夏をむかえられるよう祈っております。
(編集委員 大西 義孝)

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