◆暖冬に続き、地球温暖化を感じさせる早い春の訪れでしたが、その後も地球の異常が続いているようです。ミャンマーのサイクロンに続いて中国では大地震が発生、数万の人命が失われるという10年に1度あるかという大災害が続いています。異常気象も頻発しており地球全体の異常が起こりつつあるのかもしれません。長いこと休んでいた桜島も頻繁に爆発しており、この夏は、かつての灰地獄のようになるのではと心配です。国会のねじれ現象によるガソリンの暫定税率の一時的な失効など政治は混乱の極みです。医療界も後期高齢者制度がスタートしましたが、語感の悪さや複雑さから評判は悪く、今後も波乱含みの状況です。全てにおいて混迷、混乱という言葉がふさわしい時代ですが、野や山の草木や花は季節を感じ取り、美しい姿を見せてくれました。いつまでもこの美しい自然が続いて欲しいと思う今日この頃です。
◆誌上ギャラリーは白石病院の尊田和徳先生による仙巌園の花菖蒲です。綺麗な写真を有り難うございます。仙巌園はこのところの篤姫ブームで多くの観光客が訪れております。この花々を見ていたであろう代々の島津藩主や篤姫、明治維新に大きな貢献をした薩摩の先人達にも思いがめぐります。
◆学術は今村病院分院の鎌田哲郎先生による糖尿病の治療についての講演会です。糖尿病の治療には、病型ごとにきめ細かな配慮が必要なことをお示しくださいました。内科医だけでなく、一般医にも大変役立つ内容です。有り難うございます。
◆随筆・その他では、鮫島 潤先生が熊本で西南戦争の戦跡をたどっておられます。田原坂や城山は西南戦争の激戦地として有名ですが、その影に隠れている日奈久温泉も西南戦争で激戦があり、多くの郷土の先人が眠るところとのこと。その足跡をしのび、のんびりとオレンジ鉄道などで訪ねてみたくなりました。しかし、いつもながら先生の造詣の深さには敬服いたします。ぜひ、これからもご投稿いただきますようお願いいたします。
納 利一先生からは学校保健の向上に関する事業の報告です。携帯やゲーム漬けの中学生も多いこの頃、いかにして彼らを教育するかは重要なことであります。教育は国家の根幹でもあり、次の世代を担う彼らには心身ともに健康に育って欲しいものです。残り3年となったわれわれ医師会の看護専門学校も講師、教務の先生方は大変でしょうが、学生さんたちが無事卒業し立派な看護師となれるよう、ご指導よろしくお願いします。
◆附属施設だよりでは、看護専門学校の第38期生歓迎レクリエーションとクラスマッチが報告されました。1年生から3年生まで学生全員での行事です。全校生が一堂に会する貴重な機会でしたが、今年度が最後の入学生です。来年からは歓迎レクリエーションも出来なくなることに一抹の寂しさを感じます。
◆この4月から編集委員会副委員長となった年永です。初めて編集後記を書かせていただきます。会員の諸先生方のお役に立てる、そして憩いの場となれるような医報をお届けできればと思っております。よろしくお願いします。
(副編集委員長 年永 隆一)

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