編集後記

 満開の桜からつつじへ。尊田先生には今回はミツバツツジの誌上ギャラリーをありがとうございました。あちこちには鮮やかな楠若葉の萌黄色も輝きます。還暦間近の編集小子にはことさら今年は眩しく見えます。「春に三日の晴れなし」と言いますが、それだけに一雨毎の晴れた日は明るさと色合いを増します。タクラマカン砂漠からの黄砂も洗い流してくれました。しかし今度は北京五輪の聖火が世界を騒がせています。世界の人口約65億人。中国の人口約13億人。地球人の約5人に1人は中国人であるという現実があります。日本人は1億2千7百万人です。15歳から65歳の人口割合が増え続けることを人口学では、「人口配当」といい、経済成長に資するとされるそうです。日本では90年以降「人口配当」を失っているというのはそうだろうと思います。しかし、2015年には中国もそうなると聞くと驚きます。高齢者の医療、年金はどうなるのだろうと自国の混迷をみると他所事ながら心配になります。
 さて、今号の医報は新年度の各種ご報告が盛りだくさんです。役員の交代のご挨拶があり、区、支部だより、各種部会だより、各種報告なども賑やかです。
 論説と話題では、第194回定時代議員会での平成20年度の事業計画を掲載しています。議事録は別冊でのご報告です。
 検査センター主催の学術講演会、膠原病の診断と検査では特に関節リウマチについて分かりやすくまとめてお話いただきました。専門外の最新の知識を得ることが短時間にできるのは有難いことです。
 看護専門学校専門課程の入学式が行われました。今年の38人が本校最後の入学生です(高等課程は先月最後の卒業生を送り出し閉課程になっています)。
 西橋先生の「恩師」は戦前、戦中、戦後の時代の生活記録としても興味深く拝読させていただいております。それにしてもご記憶の確かなことには恐れ入ります。私など小学校時代の先生のお名前はいくつも覚えてはいないことに恥じ入る次第です。
 鮫島先生の身近な歴史紹介は休日の散策の良い誘いです。今回の武岡は自転車で自宅を出発して、あのあたりから徒歩で、と考えるだけでも楽しくなります。でも実現できるのはいつのことか。ゆとりのないのが寂しい限り。
 古庄先生の「切手」では、がん予防キャンペーンのお国柄の違いと、それぞれのセンスに見入ってしまいます。
 医療施設紹介は、今回は「あおい皮膚科クリニック」です。医療連携にお役にたてるコーナーです。会員施設からのご投稿をお待ちしています。
 新年度になり5名の編集委員が代わりました。副編集委員長に年永理事が就かれ、長友由紀子先生、山口剛司先生、伊地知 修先生、竹元雅一先生が新任、大西義孝先生、上ノ町 仁先生が引き続き編集に携わってくださいます。より身近な医報になりますように会員の皆様のご助言、ご投稿をよろしくお願いします。

                                         (編集委員長 宇根 文穗




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