鹿 市 医 都 都 逸(17)

今月も花筏独舟氏の作品を二句お届け致します。
お 題:「夏」
花筏独舟
庭に打ち水 蚊遣りを焚いて
あおぐうちわの水いらず
ドーンとなったよ 花火の音が
速く聞える 貸し座敷
情景が目に浮かぶようで、しっとりした風情のある、すてきな作品と存じます。
猪鹿倉 武
<私もちょっと〉
花火見よとて、ゆかたに素す足あし
赤い鼻緒が エーマ にくらしい
夏の祭りにゆかたとうちわ
おどる腕かいながつやっぽい
花火見ようと浜辺に出かけ
(端唄 "縁かいな" より)
「あがる流星星くだり、玉屋が取り持つ縁かいな」
好すいた女とめぐり合い
来月こそたくさんのご投稿をお待ちしております。
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鹿 市 医 都 都 逸 募 集
◎10 号
お 題 「無題」
*題は何でも結構です。
締 切 平成19年9月5日(水) ◎11 号
お 題 「秋深し・菊・紅葉・栗・晩秋など…」
*秋の気持ちを自由に詠み込んでください。
締 切 平成19年10月5日(金)
◇選 者 猪鹿倉 武
◇左記、選定基準をもとに選定していただき、入選作品を掲載
いたしますのでご理解の上どしどしご応募ください。
◇選定基準
1、唄が三味線の糸にのる作品になっているか。
2、唄に人情の機微が唄いこまれているか。
3、粋な心情、心意気を表現しているか。
◇応募先 〒892-0846
鹿児島市加治屋町三番十号
鹿児島市医師会『鹿児島市医報』編集係
TEL 099-226-3737
FAX 099-225-6099
E-mail : y-ishigaki@city.kagoshima.med.or.jp
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都 都 逸 募 集
『鹿児島市医報』では、都都逸を募集いたします。
都都逸は江戸後期に流行した「七・七・七・五」の二六音字で唄われる定型詩です。恋情を唄ったものが一般的ですが、社会風刺的な都都逸も数多く生まれています。
俳句や短歌のように季語などの難しい制限がなく、日常の出来事を題材に、粋に面白く、ときに皮肉を込めて、自由に詠える都都逸は、その親しみ易さから時代を越えて多くの愛好者がいます。
初めての方でも左記の「都都逸講座」を読めばバッチリです。皆さん、都都逸に挑戦してみませんか?
ユーモアと機知、風刺に富んだたくさんの作品をお待ちしております。
都都逸講座
都都逸は「七・七・七・五」の二六音字の定型詩ですが、ひとつルールがあります。
それは、「七・七・七・五」の七音のかたまりを更に「三・四」「四・三」「三・四」「五」のリズム(語呂がよくなる)で詠むというものです。
最初の七を「上七」、二番目を「中七」、三番目を「下七」、最後の五を「座五」といい、上七と下七には字余りが認められていますが、その形は四四形に限られます。
また、字余りではありませんが、中七は「四・三」形の他に「二・五」形が認められています。
例えば、『散切り頭を 叩いてみれば 文明開化の 音がする』という歌では、「ざんぎりあたまを」を上七、「たたいてみれば」を中七、「ぶんめいかいかの」を下七、「おとがする」を座五といいます。
どどいつ(都都逸)とは庶民の心の悩み、悲しみ、ネオン界の男女の喜怒哀楽を、また、世の中の不満などを三味線で唄にのせ、小粋に口遊ずさんだものです。

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