編集後記
◆本年9月自民党安倍内閣が誕生してから2ヵ月が過ぎます。教育基本法改正を最重要項目に掲げながらも、皮肉なことに教育現場でのいじめ問題、それによる若者の自殺の連鎖で傷心しているようにもみえます。タウンミーティングに於けるやらせ質問は子供達からしたら大人に不信感を持つのは当然で、政治家と官僚はしっかり責任を持たなければ示しがつかないのでは無いでしょうか。飲酒運転による交通事故が後を絶たないのも大人のエゴ。医師が飲酒運転で事故を起こせば医道審議会が待っています。忘年会のシーズンですが天文館にはマイカーで行かないように気を付けます。
◆誌上ギャラリーは有馬先生の「師走の広場」です。アミュー広場の大きなクリスマスツリーで年末にかけて心が躍るようです。
◆論説と話題は担当理事による「鹿児島市医師会病院のIT整備の現状と将来」です。患者さん本位の医療体制整備と、医療機関の経営効率、医療サービスの質の向上をスローガンとしてIT化を押し進めているようですが、院内インフラ整備・ネットワーク調査に時間を要し、H18年5月に日本医療機能評価を受審したことによりスケジュールが遅れているようです。大変な作業です。慎重かつ迅速に進めて欲しいものです。
◆医療トピックスは、鹿児島市歯科医師会理事、山内和久先生の「口腔ケアの現状と今後の対策について」です。口腔ケアには誤嚥性肺炎、口腔疾患、インフルエンザ、口臭の予防効果、味覚改善、摂食機能や発語機能改善の効果があるが介護保険発足までは口腔ケアはあまり取り組まれていなかった。2000年介護保険導入後更に、今年度の改正介護保険法の施行により介護予防事業として口腔機能向上サービスと口腔ケアが注視され口腔機能の正しい評価とそれに対するケアプランの作成が必要とのこと。鹿児島市歯科医師会の益々の御活躍を期待します。
◆学術は今給黎総合病院産婦人科の加藤昭彦先生等による「母児共に救命された劇症型A群連鎖球菌感染症の1症例」です。急性発症性で予後不良感染症の発表です。極めて希な症例で勉強になります。
◆随筆は朝倉先生のハーヴェー・クッシングの物語です。今回はクッシングのヨーロッパ旅行のことについて、日記をもとに書かれており、旅行しながらいろいろな医療施設見学と研究者と面会しています。
◆切手が語る医学は身体障害者・装具・機器を描いたもが載せられています。
◆区・支部だよりの寄稿をみるとどこの区・支部でも活発に交流会を行っているようです。今後も区長、支部長の先生方ご投稿お願いします。
◆附属施設だよりは、看護専門学校・高等課程の「第54回生戴帽式」です。本校最後の戴帽式となり50年続いた歴史も少子高齢化時代の流れで変わり行くものなのかと感慨深いものです。学生さん頑張ってください。
◆新規開業の紹介は重信恵三先生のすまいるリハビリテーションクリニックです。グランガーデン鹿児島の一階で開設され、リハビリと内科を標榜し併設で訪問リハビリと通所リハビリを行うようです。先生の御活躍と医師会活動の御協力を期待します。また新規開業の先生方遠慮無く当コーナーへのご寄稿お願いします。
◆都都逸は「秋の夜長を詠みこんだ唄」です。
◆鹿市医郷壇のテーマは「河豚」です。いつも楽しい作品ありがとうございます。
◆会員の先生方もご存じと思いますが、平成11年第十号から平成18年第十号まで鹿市医郷壇の選者を務めて頂いた三條風雲児さんが11月16日にご逝去されました。ここに心から哀悼の意を表します。
(編集委員 柳 悦朗)

このサイトの文章、画像などを許可なく保存、転載する事を禁止します。
(C)Kagoshima City Medical Association 2009