編集後記
春の訪れを感じる白木蓮も散り、桜、藤、つつじと季節は変わってきました。新入生の集団下校も始まっています。そろそろ家庭訪問の時期で、主婦は家の掃除で大忙しです。最近夜更かしする子供が増えているそうです。未就学児でも40%近く、小学生では50%以上が10時以降に就寝するとは驚きです。一番の原因は、小学生がテレビやビデオで、未就学児は親の遅い帰宅時間なのだそうです。夜更かしして朝起きられないため、朝ご飯も食べてこず、無気力な子供が増えているとの報告もあります。子供のわがままを許し、親の都合に合わせていては、きちんとした生活習慣はできません。ひいては子供の成長にも影響すると思われます。昔のように周りに助言してくれる年寄りでもいれば防げるのでしょうか。
四月から診療報酬の3.16%引き下げが始まりました。院内処方の診療所では薬価の引き下げもあり、7〜8%になるとの試算もあります。日数が経つにつれ、実感してくると思われます。大物俳優を使ったテレビコマーシャルにより、「ジェネリック」という言葉が患者さんに少しずつ知られるようになってきています。宣伝どおり、先発品と全く同じ効果があるといいのですが、自分の使ったことのない薬が処方されるのは不安です。
誌上ギャラリーは、有馬先生の「花しょうぶと石橋」です。歴史を感じさせる石橋を背景に穏やかな水面を覆わんばかりにしょうぶが咲き誇り、ゆったりとした気持ちにさせます。
挨拶は三月末で退任された清水・久保副会長、尾辻監事、三宅理事の退任のご挨拶と、新役員の就任のご挨拶です。退任された先生方、ご苦労様でした。特に看護学校、検査センターなど附属施設の見直しに尽力していただきました。新執行部では、市来・福元副会長、河野・宇根・増田理事、原田監事を迎えられ、林会長の下、さらに会員のための活動をお願い致します。
論説と話題では、第190回定時代議員会と18年度医師会事業計画が報告されています。代議員会議事録は、今月号別冊に掲載されています。
医療トピックス、くすり一口メモは服薬後の尿や便の色調変化についてです。原因や色調を知っておくと患者さんへの説明に役立ちます。
学術は今村病院外科より投稿いただきました。高熱を伴った発疹のある患者さんにはツツガムシ病も鑑別診断にとの貴重な報告です。
随筆・その他で鮫島先生が鹿児島と飛行機とのかかわり、空港の歴史について語っておられます。大正末期鹿児島を経由して海外へ飛び立ち、まさに国際空港だったとは初耳です。朝倉先生のハーヴェー・クッシング[3]はエール大学入学後機知を働かせた手紙で頑固な父親からしぶしぶ同意を取り付け野球を続けるハーヴェーの生活が描かれています。まだ医学との接点はありません。
切手が語る医学は、ペニシリンを発見したフレミングです。赤十字の活動を通じ数多くの命が救われました。古庄先生いつも珍しい切手を見せて頂きありがとうございます。
市医報では宇根新編集委員長の下、会員の先生方にとって、より役立つ、読みやすい会報をと取り組んでいます。先生方のいっそうのご協力をお願い致します。
(編集委員 下川 優子)

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