=== 新春随筆 ===

       「 思 う が ま ま に 」
(昭和9年生)



西区・伊敷支部
(幸山内科) 幸山  達

 今日まで,生命を永らえているのは,先祖様の遺伝子の御陰で感謝の気持ちをこめて,毎朝,神棚へお茶を供えている。年をとると早寝早起きとなり,家族の中で一番早く起床し,茶を沸かすことが,私の日課の始まりです。
 50年近く,巷の開業医を続けているが,毎日の生活は,単調そのものである。換言すれば,規則正しい生活といえるかもしれません。一日中椅子に座っているので,腰も痛くなり,これを防ぐため,近くの公園団地内を,小一時間歩き回るのも日課です。最近あることを思いつき実行している。それは,入院廃止になった病室の長廊下をジョギングする事である。25メートルほどあるが,これを2往復すれば100メートルになる。
 100メートルのジョギングが,リハビリにどれほど有効か知らないが,気分的には爽快である。すがすがしい気分で,朝の診察を始めることができる。
 喫緊の課題は,何時開業をやめるかという事でしょうか。なかなか決心がつかない。後継者は,東京にいるが,すぐに帰鹿する気配はない。日本人の平均年齢も高齢化しているので,高齢の開業医も許されるだろうと,呑気に考えている。
 私には,主義主張らしいものがない。多くの人がそうだと考えるが,これらの人々は,選挙の時には,無党派層と呼ばれ,右にも左にも揺れる。そして多くは多数意見のほうに集約される。寄らば大樹の陰と同じである。
 インターンを終了し医局を選ぶとき,医局長や先輩に,よくこの言葉で勧誘された。大樹の陰に入れば,得があるだろうと考え,内科医局に入局した。
 日本国は,大樹米国の核の傘の中に入っている。中国共産党総書記習近平は,中国は30年後に経済力で米国を抜き,世界の最強国となり,米国と対峙すると,共産党大会で宣言し,個人崇拝思想も強めている。南シナ海の島々を,太古の昔から自国の領土と主張し,軍事基地を建設しており,また沖縄本島と宮古島の間の海峡を抜けて,太平洋に海軍を進出させようとしている。太平洋は広く,米国と中国を入れる余地は十分にあり,ハワイ諸島から西半分,東半分二つに分けて,両国で支配しようと提案している。さて米国と中国のどちらの大樹の陰に入るか。トランプ大統領の米国第一主義の強調で,東南アジア諸国は,米国から離れようとしている。
 かって西欧諸国・米国とソ連が冷戦状態となり,ベルリンの壁あるいはキューバ危機を経験し,世界中に冷たい風が吹いたが,再び世界は,これの二の舞になるのか。太平洋は2分割され,平和共存路線が続けられるのか。
 高校の同年会も年2回開催されるが,皆悠々自適の老後を送っているようだ。大学の同年生も医業をやめているのが多い。
 皆どのように生活しているのか気になる。私などは趣味らしい趣味もなく,廃業すると退屈し,精神的にもおかしくなるのではないかと危惧する。だからお呼びがかかる全ての会合,医師会・ライオンズクラブ・郷友会などには,出会するように努めている。最近聴力障碍も出てきて,講演会・会話に聞き取れない事が多い。これが,84歳を迎える老開業医の現況です。とりあえず最近届いたJMGニュース(全医協連)No146“開業医の先生が元気のうちにしておくべき3つの事”の記事を精読して,やがて訪れる私の終末期に備えよう。

 思いつくままに記し,文の構成もおかしく全くの駄文と思うが,ご容赦願いたい。




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