編集後記


 様々な研修会に各所の忘年会,さらに年賀状準備からクリスマス・年末大掃除と「師も走る」忙しい月がやって参りました。師走という月名の由来には諸説あり「師」は師僧(師匠であるお坊さん)を指すという説が有名ですが,医師,看護師に教師等,どの師も走りたくなるぐらい多忙であることは間違いないようです。南国鹿児島でもようやく寒さ本番となり,患者さん方の家庭血圧が少し上がってきました。先生方も走られる際はどうぞお身体ご自愛くださいませ。
 誌上ギャラリーには鹿児島本港に停泊する帆船「海王丸」の姿を平田先生からお寄せいただきました。商船学校で海の若人達の訓練に使われる美しい「海の貴婦人」も帆を畳みライトアップされて昼間とは違った姿を見せてくれています。
 今月は「1年を振り返って」と題して池田副会長,内科・外科・産婦人科・小児科・耳鼻咽喉科・泌尿器科の各専門医会会長,事務局・臨床検査センター・医師会病院・夜間急病センターから年末感想をいただきました。市医師会の2017年総括,是非ご一読ください。
 論説と話題は「第54回九州首市医師会連絡協議会」について8人の先生方がそれぞれのお立場でご報告くださっています。地域医師会の連携は重要ですね。
 医療トピックスでは経皮的冠動脈形成術後に使用する抗血小板剤について,新たに薬価収載された薬剤と従来の2剤を比較してご紹介いただきました。アスピリンとの二剤併用で用いられるようです。
 学術には医師会病院の長谷川先生が膵リンパ上皮嚢胞の一例をご報告くださいました。比較的稀だが良性で経過観察も可能な疾患とのことです。また内科医会学術講演会で慶應義塾大学の鈴木先生がお話しされた「機能性便秘・便秘型IBSへの新たなるアプローチ」では新たな分類や治療薬の登場で便秘診療に体系化が求められていることをご報告いただきました。
 古庄先生の長期連載「切手が語る医学」は今回世界各国の著名な医師にまつわる切手7種のご紹介です。珍しい切手を拝見できる貴重な機会をありがとうございます。
 小田原先生からは医療事故調査制度に関わる2題,連載での日本医療法人協会事故調ガイドラインの続きと「係争の疑いある事例の事故調査は中断すべき」というご提言をいただいています。
 武元先生からは「MCVの謎」と題して平均赤血球容積値から推測可能な病態を症例形式でご提示いただきました。普段何気なく見ている全血算結果も奥深いものです。
 リレー随筆には県立大島病院の里園先生が「車での帰省の思い出」をお寄せくださいました。先生ほどの大冒険ではありませんが,私も奥州仙台で運転免許取得後すぐ埼玉県の友人宅へ出かけて大いに冷や汗をかいたことを思い出しました。若さゆえ,であります。
 各種部会だよりは内科医会10月・11月例会,在宅医療と介護の連携推進講演会,鹿児島市域精神疾患医療連携体制講習会,婦人部会例会,わくわく福祉交流フェア「わくわくバザー」への物品寄贈,在宅医会事例検討会についてのご報告です。
 今号の「鹿市医郷壇」は「工面」です。最近ご投稿が少数精鋭化している由,皆さま奮ってマイ郷句をお寄せくださいませ。
 私事ながら先日,市内某高校で性教育講話をさせていただきました。古くは「性教育イコール性病と避妊の教育」でしたが,スマホ全盛時代の今は種々な情報が溢れ人間関係が広く薄く間接的なものになりやすい中で「居場所のなさ,生きづらさ」から発せられる子どもたちのSOSに大人たちは明快な答えを示せずにいます。若い世代にとって2018年が少しでも過ごしやすい年になればと祈りつつ走っております。少し早いですが皆さま良いお年を…。

                             (編集委員 關根さおり)


                                              

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